幻色灯日記 掌編:末子相続
父が私たち兄弟に残した言葉がある。嘘つきで気分屋で暴力を振るう最低親父だったが、こうして燭台の蝋燭に照らされた肌は青白く、獅子の咆哮かと思わせた声も細く細切れで。吐く息、吸う息の間に何度も咳をしては骨の筋が見える胸を何度もたたく。ああ、そう...
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